MUKU-DATA  シャム柿(=ジリコテ) 1700 120x30mm

過去の木材輸入業者が、日本でより高く売り易くする為に、
高級希少材の黒柿にあやかり、シャム柿と名前をつけ、流通。
銘木と言われるものには多くそのようなものがあり、
我々の世代には本当の材種の名前、産地など調べるのに一苦労します。
例えば、アジアンウォールナット、アフリカンチェリー、アフリカ欅、
紫檀にいたってはもう何が何だか整理するのが大変です。
まぁ、それはそれとして、
シャム柿は建築関連の木材業界では、ジリコテなんていう人はいませんから、
もう今更、ジリコテっていう事を解った上で、シャム柿、
「シャム」でいいのかなって思っています。
米松をダグラファーって建築木材業界では言わないって事と一緒。
「床柱で、ジリコテある?」
「梁はダグラスファーで・・」
なんか変な感じがします。
一発で銘木屋の餌食になってしまいそうです。

シャムは明らかに黒柿とは違う。
上手く文章にできないが、黒柿はとても日本的なクールさがあって、
シャムはどうみても国産には見えない。
どちらも、
単純に表現するなら「かっこいい」材かと思う。

最近の黒柿の高値には手も出ない。
丸太があそこの市場でいくらで売れたとか
嘘だろ?ってほどの高値。
黒柿の良材は欲しいが、高すぎて到底買えない。
安めの端材を買っても、乾燥過程で失敗する。
ここ数年、少し距離を置き眺めている状態です。

シャムは数年前に少々買ったものがまだ残っていたので(シャムは価格的にまだ買えた)
昨日ちょっと料理しました。
基本的にはシャムも乾燥過程で表面に割れやヒビが入りやすい材のようで、
床柱など表面を補修してウレタンでコーティングされたものが多いように思います。
今回はまだ、何もコーティングされていない
生シャムです。
45mm→30mmにしました。
割れが残ってもいいかなとは思っていたのですが、
割れも取れてくれました。
こういった希少材は、多くは当然使えませんし、
また沢山使ったところで良く見えるものでもないのでしょう。
(シャムだらけの家なんて、なんだか成金趣味で居心地が悪そうです)

あれ?ってわかるか気づかれない程度に、
ピリっとスパイスを効かせる程度がよろしいのか思います。

例えば、引戸のハンドル、框材、ニッチの下台、・・・
大きな材はないですので、小さなものでキメの場所。

この材は、床見切り材となります。

倉庫を物色

分増しで製材、シャム初鋸

比重は重く固いが、それほど挽く難い訳ではなかったです。
ちょいグリーンがかった挽粉

万能機にて
粉が舞う舞う


手鉋だとやはり逆目が立つようで最後はサンダー仕上げ
堅い木なのでサンダー掛けは光ります。
割れも節もほぼ取れました。

これは残り材です。
次の出番を待ちます。

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